第一章〜出会い

きっかけ ・ 購入 ・ 日々 ・ しばしの別れ ・ 荒廃 

第ニ章へ

 

 きっかけ

 私がバイクの大型二輪免許を取ったのは、昭和60年。
 絶対取るぞ… って意気込んで取ったわけじゃないんですが、なんとなく『乗ってみたいな』という感じで取りました。
 とりあえずなんとか目標の免許は取ったけど、さて、どんなバイクに乗ろうか…
 同級生が、当時よく流行ったVT250に乗っていたのをみて『いいなぁ』とは思ってましたが、バイクに関する知識はその程度でまったくなし。
 もちろん新車の予定はなし。 それだけのお金も意気込みもなかったのかなぁ。
 そんなとき、友達といっしょに見ていたバイク雑誌の特集『私も取りました、大型二輪免許!』
 免許を取ったときの苦労話と手に入れた愛車の自慢。
 その中でひときわ目を引いたのが、ボーイッシュなショートカットの女性がまたがる『CB750F』だったのです。
 正面やや左の少し高いアングルから撮られたCBを見た時『これだ!』と思いました。

TOP

 

 購入

 それからというもの、必死の思いでCBを探し回りました… ってわけじゃありません。
 当時CBは、中古市場に真っ盛りという感じで、数はけっこう出回っていたと思います。
 ですので、探し回るという感じにはならなかったと思いますが、それにしてもあまり努力しませんでした。
 とりあえず、近くのバイク屋さんをのぞいて見ることにしました。
 2台置いてあります。 1台は、Cタイプのインテグラ。 船のような大きなカウルがついてるやつ。
 もう一台は、ボルドールカラー
 どちらもいいのですが、あの雑誌のイメージとちがいます。(ミーハーなんです。)
 あの雑誌のやつは白黒写真だったのですが、おそらくFBのシルバーだったと思います。
 うむむ… 捜さねばなるまいか。
 と思っていたその矢先、例の友達から連絡がありました。
 ぼくも知っている先輩が、FBの赤を手放すとの連絡!
 しかも個人売買なので、値段も安く手に入りそう。
 さっそく先輩に会って、試乗&交渉。
 当時そのバイクについていた集合マフラーや社外品のサスペンションなどは純正に戻すとのこと。
 その方がありがたい!
 値段の方は、車検を受けて23万円。 いやぁ、最高の条件でした。
 たしか、当時のショップでの相場は、40万円前後だったと思います。
 色が赤というのは第2候補でしたが、車検も名義変更も先輩が済ませてくれるというし、あとはもらいに行くだけ。
 即答でOKしました。

TOP

 

 日々

 FBは、乗りこむほどに一層好きになっていきました。
 『曲がらん・止まらん・走らん』(順不同)なんていう話も聞こえてきましたが、 こんなものかと思って乗っていればそんなに気にならなかったし、特に『走る』ことに関しては、そう求めていませんでした。
 そのうちに、職場の同僚のYさんがFBのシルバーを買いました。
 その頃には赤にもすっかりなじんで気に入っていたので、特になにも思いませんでした。
 二人ともCBが大好きで、お互いのバイクを認め合っていました。
 二人でツーリングに行って、バイクの写真を撮りあったこともありました。
 思えば、あの頃が私とFBの一番楽しい時期だったと思います。

TOP

 

 しばしの別れ

 その後私は、二度の転勤、結婚、そして子供ができ、FBとの間は少しずつ遠くなっていきました。
 そしてついに、決断のときがやってきました。
 車検を受けないことにしたのです。
 車検が切れる前に、実家に運ぶことにしました。
 車検は切らしても、とうてい手放す気にはなれなかったのです。
 いつかはまたこのバイクに乗る日がくるということは、自分では現実のこととして確信していました。

 復活の日は二年後だったと思います。
 きっかけは『故障』でした。
 やはり機会物にとって使わないことは一番の毒です。
 実家の父に時々エンジンをかけてもらっていたのですが、ついにかからなくなったというのです。
 原因は点火系の故障でしたが、このことがきっかけとなってバイクのためを思い、復活させることを決意しました。
 しかし、バイクとの疎遠な環境は変わっていませんでした。
 車検を受けたときに、ヘルメットとグローブを新調したのですが、車検の期間に乗った回数は数えるほどでした。
 そして、FBにとって再び長い休眠の時期が訪れました。

TOP

 

 荒廃

 FBは、見る見るうちに弱っていきました。
 イグニッションキーの接触不良、フロントフォークのオイルもれ、燈火類の不良、ブレーキの引きずり、キャブレターの不良…
 見るに耐えない状況ではありましたが、FBにかけてやる時間もお金もありませんでした。
 そしてFBの復活は、現実から夢へと変わっていったのです。

TOP・ 第ニ章へ

HOME